詳細説明
火星 真っ赤な地面
地球の一つ外側で太陽を回る地球の半分程度の大きさの天体が火星です。表面は酸化鉄(赤さび)を含む岩石で覆われどこまでも赤い色です。
火星の重力は地球の約3分の1
もし地球上で10キロの荷物を持ち上げられる人なら、火星では30キロの荷物も持ち上げられるでしょう。火星なら軽々と大人をおんぶできるかも!?
月 地球の一番近くに
地球の周りを回るただ一つの衛星が月です。大きさは地球の4分の1ほどで、表面は主に玄武岩や斜長岩でできています。
月の重力は地球の約6分の1
地球上では体重30キロの人が月へ行って体重をはかると5キロになってしまいます。
もちろん重力が弱くなっただけで、体は小さくなりません。どうぞ、ご安心を。
冥王星 「準惑星」のリーダー
冥王星はもともと「太陽系9番目の惑星」でした。しかし冥王星に似た天体が次々に発見され、2006年に太陽系の天体が整理されることに。そこで冥王星は新たな分類である「準惑星」のリーダー格に任命されたのでした。
冥王星の重力は地球のたった16分の1ほど。
地球で30センチの高さまで跳べる人は、冥王星だと信号機の高さくらいの4メートル80センチも跳び上がることができます!
ローンチ・ザ・ロケット~「脱出速度」ってナニ?
リズムに合わせてステップ&ジャンプ!パワーをためて月、地球、木星からロケット発射に挑戦します。
脱出速度
ボールを速い速度、秒速7.9キロ(時速約2万8000キロ)で投げると、ボールは地表に落ちることなく人工衛星として地球の周りを回り続けます。では、もっと速い速度で投げ出すとどうなるでしょうか?
投げた時の地球の反対側に、より遠くに飛んで行って、また戻ってくる楕円軌道を描いて地球を回ります。
投げる速度を上げると楕円はより細長く遠くになります。そしてついには地球の重力を振り切って宇宙のかなたに飛んでいきます。この時の速度が「脱出速度」で、秒速11.2キロ(時速4万320キロ)です。
脱出速度は、その星の大きさ(重力)によって違ってきます。
人類の宇宙活動のあゆみ
〇1960年代まで 人類史上最大の挑戦
第2次世界大戦後のアメリカ・旧ソ連の冷戦下、1957年10月4日、旧ソ連は人工衛星「スプートニク1号」を打ち上げました。人類史上初の人工衛星。国家威信をかけた激しい宇宙開発競争は、その後も人間衛星、惑星探査機の競争へと続き、ついには月を目指す競争になりました。
・アポロ計画 人類初の月面着陸「アポロ11号」
1969年7月20日、アームストロング船長、オルドリン月着陸船パイロットが乗ったアポロ11号の月着陸船「イーグル」が月面に着陸。2人は2時間以上月面での活動を行いました。「月への到達」…人類が種として誕生以来持ち続けてきた最も古い「夢」が、この時実現したのです。
〇1970年代~2010年代 国際協力と実用化
人類の長年の夢、月への着陸が達成されると、激しかった宇宙開発競争は幕を下ろし、国際協力で進める機運が高まってきました。わたしたちの生活に役立つような活動を推進すべく、実用衛星の打ち上げや運用、宇宙環境利用の活動へと進みました。いよいよ国際宇宙ステーションの開発と運用につながります。
・ISS計画 宇宙の有人実験施設「国際宇宙ステーション」
国際宇宙ステーション(ISS)は、無重力状態など宇宙の環境を利用してさまざまな実験や研究を行う施設。幅108メートル、長さ73メートル、質量420トン、高度400キロの地球の周回軌道上にあり、半年程度で交代しながら常時6~7人の宇宙飛行士が滞在しています。日本人宇宙飛行士もISSで活躍しています。
〇2020年代から 再び月へ、そして火星へ
人類が故郷の星・地球を離れ、初めて月面に到着して半世紀余り。本格的な月探査・利用の「アルテミス計画」が国際協力で進んでいます。この計画では、月や火星への中継基地としての{ゲートウェイ」の建造も計画され、いよいよ人類は太陽系の他の惑星まで進出することになります。
・アルテミス計画 月周回有人拠点「ゲートウェイ」
ゲートウェイは月面や火星に向かうための中継基地として国際協力により開発が進む、いわば月周回軌道上の宇宙ステーション。質量は国際宇宙ステーションの6~7分の1で、宇宙飛行士4人が年間30日程度の滞在を想定しています。この開発や運用には日本の技術も生かされています。
※英訳へリンク
HTV-XG
月周回有人拠点への物資輸送を行い、国際宇宙探査活動に貢献する。
・4トン以上の与圧カーゴ・ペイロードを輸送
・曝露カーゴ・ペイロードを輸送
・ミッション終了後、機体を廃棄軌道に投入
・クルーによるメンテナンスなしで、1年以上ゲートウェイに係留
国際競争力の高い軌道間輸送技術を確立するため拡張性について検討している
・大幅な機体軽量化
・補給能力向上のため貨物搭載部を拡張
・技術実証プラットフォームを提供
・補給品管理を自動化し利便性・自立性を向上
・推薬補給が可能
1打ち上げ後、月遷移軌道に遷移し、ゲートウェイに対してランデブー・ドッキングを行う
2輸送物資を積み下ろした後、実験スペースや倉庫として活用、ゲートウェイに1年間係留する
3廃棄物資を積み込んでゲートウェイを離脱し廃棄軌道へ遷移する
4資源に余裕がある場合には、廃棄軌道遷移前に実験ミッションを実施する
ゲートウェイ居住棟プロジェクト
日本はこれまでの国際宇宙ステーション(ISS)での有人宇宙活動や、宇宙ステーション補給機「こうのとり」で培った技術を活用し月周回軌道上に新たな有人拠点を建設する「ゲートウェイ計画」に参加しています。
主に国際居住モジュール内のクルーの生命維持に不可欠な環境制御機能を担当しており、空気の循環制御、気圧の制御、二酸化炭素や有害ガスの除去制御を担う装置を提供します。
また、環境制御以外でゲートウェイで使うバッテリーの提供、ミニ居住棟内・船外カメラや機器の冷却に使う冷却循環用ポンプを提供します。
ゲートウェイでは月の周囲を南北に回る細長い楕円軌道を周回します。