詳細説明
誕生石
あなたの誕生石を知っていますか? 誕生石はユダヤの構想の胸当てに縫い込まれた12の宝石が基になっているそうです。12種類の宝石も誕生石として生まれ月の石がお守りの代わりに身に着けられるようになりましたが、国によってどの宝石何月の誕生石にするかの基準は一様ではありませんでした。
1912年にアメリカにおいて宝石業者の大会で宝石組合が原則的な誕生石を決定。その後、各国が誕生石を選定していき、現在のようになりました。宗教的な意味合いが濃かった誕生石は業者が宝石を普及させための宣伝材料となったというのが実情のようです。
化石になった足跡は?
化石になるのは、生物の骨や殻だけではありません。生活の痕跡も立派な化石です。1985年に発見された足跡の化石のレプリカを展示しています。発見当時、トリやカメの足跡など、いろんな推測がされましたが、研究の結果、カブトガニの第5歩脚(5番目の脚)の足跡であることが分かりました。
化石の壁から分かること
石灰岩の壁が展示してあり、たくさんのオウムガイとアンモナイトの化石が含まれています。埋まっている化石の向きから当時の水流の向きを推定したり、一緒に埋まっているものから、同時期に生息していた生物の種類や、化石ができた原因などが推測できます。
また、壁を磨いたことで、化石になった生物の体の中や体のつくりを詳しく見ることができます。
化石から考える進化の道筋ーオウムガイとアンモナイト
研究者たちは進化の道筋を考えるために、化石の形態や表面の模様、断面などを観察し系統樹をつくります。オウムガイは古生代カンブリア紀に現れ、特に古生代に栄え、その後は衰えますが、現在も生息しています。アンモナイトはオウムガイより約1億年後の古生代デポン紀に現れ、中生代を通じて大発展しますが、白亜紀末には絶滅してしまいます。
佐賀で最も古い岩石三郡変成岩
三郡変成岩は主に塩基性片岩、泥質片岩、砂質片岩からなり、古生代後期に広域変成作用を受けた後、花崗岩による接触変成作用を受けてできました。福岡市東方の三つの郡にまたがって分布している岩石から研究が始められたので、三郡変成岩類という名前が付きました。
七ツ釜の柱状節理
七ツ釜で見られる玄武岩中の柱状節理も火山活動があった証拠です。地表に流れ出た玄武岩質のマグマが冷えて固まる時、体積が減少し、六角形の割れ目ができます。このような柱状の規則正しい割れ目のできたものを柱状節理といいます。
阿蘇4噴火とその時代
約30万年前、大火砕流を引き起こした阿蘇山は、4回もの大きな噴火を繰り返しました。約9万年前の4回目の大噴火は、山の姿が変わるほどの大きな噴火で、阿蘇4火砕流と呼ばれています。佐賀県内での火山活動は終息していましたが、この時の噴火によって飛ばされた火山灰は九州一円はもとより、遠く北海道にまで届いており、日本列島全域に広がっています。大噴火に襲われて大地の姿は一変しました。
火砕流のその日
約9万年前、阿蘇が大噴火を起こし、数十分後、最初の爆風が佐賀平野を襲いました。直後、高温の火砕流がすさまじい勢いでかけ抜け、火山灰で覆いつくしてしまいました。発掘された樹木の最終年輪が生育停止期間中でした。
噴火の記憶をたどる「八藤丘陵」
佐賀県三養基郡上峰町にある八藤丘陵は、阿蘇4火砕流前後の環境がどんなものだったかを伝えてくれます。噴火直前の地表がどこだったか、標本をみて観察することができます。
1.脊振山の土石流堆積物 2.阿蘇4火砕流堆積物(八女粘土層) 3.灰色粘質土層 4.砂礫層(中位段丘礫層) 八藤丘陵からは3本の巨木を含む樹木が出土しました。巨木はマツ科トウヒ属で、阿蘇4噴火vの火砕流でなぎ倒され、樹皮には焼け焦げた跡があります。炭化の度合いから、瞬時に400~430度の熱を受けたことが分かっています。この巨木が埋まっていた地層からは、炭化した木片や球果も発見されています。
※佐賀県の各地にはおよそ9万年前に生じた阿蘇山噴火の火山灰を地層中に観察することができます。火山灰には無色鉱物と有色鉱物および火山ガラスと呼ばれる非晶質のまま形成された物質が含まれています。火山噴火により火山灰の成分に違いがあるため、火山灰に含まれる鉱物の種類を調べることで、どの時代のどこからやってきたのか分かります。
展示中の顕微鏡には、佐賀県内でみられる阿蘇4火山灰と鹿児島県の桜島の火山灰を設置しています。それぞれを観察して火山灰の違いを見ることができます。
※火星で山登りはいかが?
阿蘇山は日本でも有数の大きさを誇る火山ですが、火星にはこれよりはるかに大きな火山があります。火星って一体どんな星なのでしょう?
宇宙発見ゾーンのプラネッツホッパーで遊んでみよう。
※樫原湿原の珍しい生きものたち
九州の尾瀬と呼ばれる樫原湿原には珍しい生きものたちがたくさん暮らしています。日本で一番小さなトンボのハッチョウトンボや、佐賀県では樫原湿原で1994年に初めて見つかったモートンイトトンボなど代表的な4種類の生きものを展示しています。近年、湿原の陸地化が進んでいますが、貴重な湿原を守るため、定期的に水質のチェックなどを行い、人の手で湿原を維持する努力がされています。
玄海
有明海