こども地球撮影プロジェクト

超小型人工衛星で宇宙から地球を撮影、武雄市の児童がスイッチオン

佐賀県立宇宙科学館《ゆめぎんが》は、ソニーグループ株式会社がJAXAの協力で東京大学と共同開発した超小型人工衛星「EYE」を使って、宇宙から地球を撮影する教育イベント「こども地球撮影プロジェクト」を開催しました。

令和5年10月23日(月)と令和5年12月11日(月)の2日間にわたり、武雄市教育委員会の協力で、武雄市立橘小学校の3・4年生が特別授業として参加しました。

地球撮影プロジェクト


宇宙を身近に感じられる世界初の撮影体験が佐賀県からスタートし、人工衛星を運用する間、全国のプラネタリウムに展開します。

 

  • 特別授業1日目(10月23日):宇宙ワクワク感動体験

宇宙感動ナビゲーターのコスモさんこと村木祐介さんが特別講師で、人工衛星「EYE」の実物大模型や、EYEの軌道がわかる地球儀などを使いながら、児童に宇宙や人工衛星を分かりやすく紹介。その後、衛星のシミュレーターで宇宙から佐賀県を探したりしながらEYEを使った撮影操作の練習をしました。

児童みんなで佐賀県を撮影できる衛星の軌道を見定め、撮影アングルを決めました。児童たちはカウントダウンに息を合わせてスイッチオン。みんなで予約撮影指示のコマンド送信を実行し、「完了」が出ると「イエーイ」と歓声が上がりました。

 授業終了後、コスモさんが次回はみんなが撮影した地球の写真鑑賞と予告すると、子どもたちから歓声が上がりました。


  • 特別授業2日目(12月11日):地球写真鑑賞会

プラネタリウムを使ってこの日の星空の紹介をした後、人工衛星EYEが撮影した地球の姿をプラネタリウムに投映しました。ヒマラヤや南極、アマゾン、サハラ砂漠などさまざまな地球を実感していました。

 いよいよ実際に自分たちが撮影した写真投映のカウントダウン。佐賀県を含む西日本が映し出され、はっきりと見える武雄市に、児童からは感動と安どのため息が漏れていました。「本物の人工衛星に手が届く」という、子どもたちにとって唯一無二の経験になりました。

 

授業の後、「世界初の体験」に胸を躍らせた児童の感想が寄せられました。宇宙から佐賀を撮った映像に「少し雲がかかっていたけど貴重な映像だったので、記憶に入れておきたい」。「撮影のボタンを押すのに何回も失敗したけど最後に上手に押せたのでよかった。貴重な体験ができた」などと宇宙や地球のことに興味を深めていました。「EYEちゃんがいたからあんなきれいな九州を見ることができた」と感謝の言葉もありました。

地球撮影プロジェクトで撮影した画像と子どもたちの取り組む様子を映した動画をゆめぎんが1階に展示しています。