*** ハードディスク(パソコンの記憶装置)の巻 (3) ***19.アームと磁気ヘッドアームと磁気ヘッドです。アームの右側の先端には磁気ヘッドが取り付けられています。磁気ヘッドは、磁気ディスクのそれぞれの面に対応するように複数取り付けられています。20.磁気ヘッドです先端の黒く四角いものが磁気ヘッドだと思われます。このハードディスクの場合には、3枚の磁気ディスクのうち下の2枚の両面と、一番上の磁気ディスクの下側が実際には使われていたようで、磁気ヘッドもそれに対応して5個が取り付ッられています。下側2枚に対応する磁気ヘッドは磁気ディスクを挟み込む形で、上のディスク用の磁気ヘッドは下側からディスクを持ち上げるような形でセットされていました。 磁気ヘッドはハードディスクが使われていて、磁気ディスクが回転している時にはディスクの表面の空気によってわずかに持ち上げられ、わずかな隙間でディスクから浮いているのだそうです。 21. 3枚の磁気ディスクを分解します今回もまた星形の特殊ネジを外さなければなりません。特別な工具がありませんので、小型のマイナスドライバーで代用です。ディスクはすばらしい精度の鏡と同じです。何かに利用できるかもしれません。 ディスクの間には適切な間隔を維持するためでしょう、輪っかが入っています。磁気ディスクの中心部にあるのはモーターだと思われます。高い信頼性と耐久性を持った重要部品です。手で回すと実にスムーズに回ります。 22.ハードディスクの分解を終えて今回の「ものこわし」は特殊ネジに苦しめられました。たぶんメーカー側の考えでは、極めて精密な部品が使われているため簡単に誰でも分解するとメンテナンスサービスがうまく行かない可能性があるということでしょう。今回は位置決め装置(アクチュエーター)の構造と使われている磁石が印象的でした。ハードディスクの構造図等を見てもアクチュエーターと表示されているだけのものが大多数です。強力な磁石を使ったリニアモーター方式の駆動機構が入っているというのは今回初めて知りました。 高速回転をする磁気ディスクと、位置決め装置という可動部品を組み合わせた構造を持ちながら、ますます増える記憶容量に対応し、高い耐久性と信頼性を実現するには目に見えない部分で種々の工夫がされているのでしょう。大変に面白い「ものこわし」でした。
<<
前へ
||
ものこわしトップ >>
|