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見えるままを記録する工夫
=写真技術(4)=

取あつかいの簡単な臭化銀乾板の考案
−写真乾板の登場で取扱が飛躍的に向上!−

湿板写真は感光材が乾くと感度がなくなるということで取扱いの点で弱点を持っていましたし、暗室等で感光コロジオンを塗布する作業をしなければならないので取扱いが難しいものでした。1871年になると、取扱いが面倒なコロジオン湿板に代わるものとして、英国のマドックスが臭化銀ゼラチン乾板を発明しました。湿板と違い、乾板はあらかじめ作り置きが出来るので写真の撮影の手間という点では大きな前進でした。製品(商品)として乾板を製造、販売することも出来るようになり、乾板製作会社が数多く設立されました

臭化銀ゼラチン乾ツ(写真乾板)

臭化銀ゼラチン乾板は日本にも登場。1902年に小西屋六兵衛店が乾板や印画紙の製造販売を始めました。

湿板写真は取扱いが難しいという弱点を持っていました。暗室等で感光コロジオンを塗布する作業をしなければならないので準備に時間もかかり、どこででも撮影するわけにはいきませんでした。 1871年になると、取扱いが面倒なコロジオン湿板に代わるものとして、英国のマドックスが臭化銀ゼラチン乾板を発明しました。湿板と違い、乾板はあらかじめ作り置きが出来るので写真の撮影の手間という点では大きな前進でした。製品(商品)として乾板を製造、販売することも出来るようになり、乾板製作会社が数多く設立されました。日本でも乾板や印画紙の製造が始まりました。


元祖?「私にも写せます(Anybody can use it!)」
−素人が写せる写真の登場−

セルロイドベースのロールフィルムが登場
1870年にハイアット(英)がその後にフィルムのベース素材として使われるセルロイドを発明しました。1889年にイーストマン社(後のイーストマン・コダック社)がセルロイドベースのロールフィルム入りのカメラを発売しました。
コダックカメラと呼ばれる素人でも使えるカメラの登場です。カメラ/写真が専門家の時代から誰にでも写すことが出来る時代に大きく踏み出しました。

撮影が終わるとカメラごとメーカーに送り返して写真に
それまで写真は専門家、プロのものでしたが、イーストマン社は、フィルムを装填したカメラ(コダックと呼ばれた)を発売し撮影が終わるとカメラごとイーストマン社に送り戻してもらい、イーストマン社は、写真に仕上げフィルムを再装填して客に送り返すというシステムを採用しました。

素人も写真撮影が出来る時代が始まった!
これにより難しい現像や焼き付け等は知らなくても誰もがカメラで撮影することの出来ることになりました。写真がプロの時代からアマチュアも参加出来る時代へと踏み出しました。その後、セルロイドは燃えにくい不燃性の材料に変更され、より使いやすく種々の用途に合わせたフィルムが発売されることになりました。
Anybody can use it! はイーストマン社がコダックカメラを発売したときのセールスキャッチフレーズとして使われた言葉です。

コダックカメラの3つの操作

3つの操作で撮影出来るカメラとして売りだされたKodak カメラ。
1)シャッターの準備でコードを引き、2)ボタンを回して未露光のフィルムをセットし、3)ボタンを押すというものです。後はカメラごとイーストマン社に送れば写真を仕上げ、フィルムを再装填して返却されるというシステムでした。カメラが初めて大衆も参加出来るものになったと言えるものです。

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